瑠璃一味のお戯れな学園生活
よく言う『弱肉強食』とは、本来そういう意味なのだろう。

弱いものが淘汰され、真に強いものだけが生き残る世界。

「だが龍之介」

瑠璃が諭すように言う。

「それを理性と知識で考え、弱きものにも手を差し伸べ、共存という道を選ぶ…それが人間と他の動物達との違い…知恵を与えられて生まれてきた人間の義務なのではないか?」

捕え、殺し、食らうだけならば他の動物にでもできる。

『弱肉強食』とは自然の掟であり、厳しいものではあるが誰にでもできる事だ。

弱いものを追いやるよりも、その弱いものを守り、補い合って生きる。

その方がずっと難しい。

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