瑠璃一味のお戯れな学園生活
コンビニまでは歩いて15分くらいの距離だ。

いつもならば鼻歌混じりに歩いていれば、あっという間に辿り着く距離。

大した距離でもないと思っていた。

なのに。

「……」

雨の降る夜というのは、どことなく不気味さが漂う。

地面を叩く雨音、蛙の鳴き声。

決して無音で静寂に包まれている訳ではないというのに、何故これ程に不安を煽るのか。

やけに暗がりが気になって、何となく足早になってしまう。

めのうは剣客だ。

武家の娘。

例えばここで痴漢に出くわそうが、暴漢に襲われようが、相手が人間以外だとしても、一人で切り抜けられるほどの剣腕は持っている。

先日極意『斬鉄』も習得した。

剣客としては高みにいる。

なのに…。

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