瑠璃一味のお戯れな学園生活
雨は少しずつ強さを増していく。

孔雀の身を打つ雨粒も次第に大粒になり、肌を伝う量も多くなってきた。

しかし瞬きはしない。

まるで降り注ぐ雨粒を吟味しているかのように、見開かれたまま。

相変わらず孔雀に動きはない。

握り締めた四季の鞘の先からも、ポタポタと滴は垂れる。

ともすれば、ただボンヤリと立っているだけのよう。

凡人が見れば、変わり者が傘も差さずに竹藪で立ち尽くしているだけのように見えよう。

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