瑠璃一味のお戯れな学園生活
かれこれ三時間ほど続いたビアガーデンでの宴も、泥酔による退場者を出しつつそろそろお開きの時間。

この時間になると、お迎えが来たりもする。

「小猿、てめぇいつまでやってんだ!もう帰るぞ!」

大抵一番乗りで迎えに来るのは鴉天狗の彼。

毎回面倒臭そうに迎えに来るが、実は遊里が酔っ払いに絡まれていないか気が気でないらしい。

なら一緒に参加すればいいのにね。

「河童君も一緒にスイーツ食べていこうよぉ」

「そういう糖分多いもんやら脂っこいもんは頭皮によくなさそうだろうが!」

「いいじゃん、もうどうせ手遅れだよぉ」

「手遅れじゃねぇわ!復活の狼煙上がっとるわ!この産毛見ろ!」

「あ、今日はお祖母ちゃん達に台湾料理のお土産買って帰ろ♪こないだの天神温泉名物の大粒栗入り饅頭喜んでくれたもんねぇ♪」

「話聞けやゴルァッ!」

姦しラブコメカップルの横では、好青年が床に転がった喜屋武を迎えに来ている。

「き、喜屋武さん、こんな所で寝てたら風邪引きますよっ」

「んんんん…拓斗さん…」

「あ~あっ、服が汚れますって、ほら、立って下さいっ」

「立てませんんんん…」

「そ、そんな事言わないで…困ったなぁ…」

頭を掻く拓斗に。

「お姫様抱っこして連れて帰ってやれ~」

龍太郎ニヤニヤ。

「えっ、えっ?」

赤面こく純情青年。

ま、よく鍛えてる拓ちゃんなら、喜屋武の一人や二人楽勝だろうけど。

手間のかかる年上彼女で、ごめんね拓ちゃん(ニヤニヤ)。

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