瑠璃一味のお戯れな学園生活
そう思った矢先。

「シルヴィちゃん?」

咲花はシルヴィの様子がおかしいのに気付く。

目は虚ろ、ずっと廃屋の二階の窓辺りを見上げている。

割れた窓に外から板を打ち付けてある。

咲花はその板の隙間から、誰かが覗いている…ような気がした。

とはいえ、人狼の血を引く彼女の優れた視力でも、確信があった訳ではない。

そんな気がしたという程度。

しかし。

「あっ?」

シルヴィは突然、軽い足音を立てて廃屋の方へと走っていく。

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