瑠璃一味のお戯れな学園生活

その時。

「！！！！！！」

ギィイィィイィイィィィィィ。

別の扉が開く、不気味な音。

野菊と咲花以外に誰もいない空間で、その音は異常に大きく聞こえた。

野菊達が立っている廊下の奥の扉。

まるで二人を誘うように、扉は自然と開いた。

「シルヴィちんが…開けたんだよね…？」

「わ、わかりません…勝手に開いたのかも…」

「そんな筈ないよっ、きっとシルヴィちんが開けたんだよ」

奥に向かおうとする野菊。

「ま、待って下さいよ野菊先輩っ、シン先輩達を待った方が…」

「シルヴィちんを見つけたら待つ必要ないよ！早くシルヴィちん見つけてこんな場所出ようよ！」

この場から逃げ出したい一心で。

野菊は咲花の制止も聞かずに、扉の奥へと走っていく。