瑠璃一味のお戯れな学園生活
一方、シンは野菊の方に歩み寄っていた。

今もうつ伏せで顔を伏せたまま、廊下に横たわっている野菊。

「野菊、大丈夫か?」

シンは野菊の肩に触れる。

「痛いのか?傷は酷いのか?」

とりあえず患部を診てみなければ、傷の具合が分からない。

抱き起こそうとするシンだったが。

「いや…!」

野菊は顔を見せる事を拒否する。

「野菊、傷を診ないと…もし酷かったら、早く手当てしないと大変だろ?」

「いやだ…」

野菊は顔を伏せたまま。

「ちょっとだけ我慢してくれ、な、野菊」

半ば強引に野菊を起こしたシン。

「いやぁあぁぁぁ…」

「っっ…!」

野菊の左頬は、青紫色に腫れ上がっていた。

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