瑠璃一味のお戯れな学園生活
「じ、じゃあ…」

めのうは上目遣いに龍之介を見た。

「赤ちゃん育てるんなら…私とりゅーちゃんも、け、結婚した方がいいのかな…」

「はぁっ?」

素っ頓狂な声を上げる龍之介。

「だだ、だってそうじゃない!赤の他人同士が赤ん坊育てるなんておかしいよっ!赤ちゃんだって、ちゃんとした両親に育ててほしいと思うよ?家族になるんだもん!」

「む、ま、まぁそれもそうだが…」

人間の家族の概念は、臥龍である龍之介も理解できる。

そういう繋がりみたいなものは、天神学園の生活で学んできたつもりだ。

「父様や母様、兄様やくー君はびっくりするだろうけど、私頑張って説得するよ!りゅーちゃんのお嫁さんになるって、ちゃんと説明する!」

「ま、待て待て!めのうお前飛躍しすぎだ!」

「今すぐにって訳にはいかないから、しばらくは夕城のお家で母様に助けてもらいながら桃太郎育てて、私とりゅーちゃんが天神学園を卒業したら、一つ屋根の下で一緒に桃ちゃん育てようね!」

何かもう子供の愛称まで決まってるし。

「幸せな家庭…作ろうね、りゅーちゃん…」

目をウルウルさせて、龍之介を見上げるめのう。

さぁ困った。

なじょしたらいいんだべー、な龍之介。

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