瑠璃一味のお戯れな学園生活

七星を奥へと勧めたこはくは、早速刺し子の模様を入れたばかりの『それ』を七星に合わせてみる。

少し褪せた濃緑に白の蝶の柄の浴衣。

「こはく先生…これって…」

「うんうん、鈴木さんと並ぶと、お似合いだと思いますよ」

満足げに頷くこはくに、目を丸くする七星。

「折角の夏祭り、やっぱり浴衣で決めないと」

「あ、有り難うございます…家族でも居候でもない私に、こんな素敵な浴衣まで…」

感激のあまり涙ぐむ七星に。

「何言ってるんですか、鈴木さんの彼女って事は、もう我が家の一員も同然ですよ。花音ちゃんや龍之介さん、鬼龍ちゃんがそうであるようにね」

ニッコリ微笑むこはく。

と、そこで突然、タンッ！と勢いよく開く襖。

「それでは早速けしからんフィッティングなのです、ハイ！」

ル○ン三世よろしくヒョロヒョロボディでビヨヨ～ンッ！と飛びかかって来た鈴木さんに。

「明日の夏祭りの為に、打つべし！打つべし！」

キレのあるコークスクリューアッパーを抉り込む七星！

更に腕を上げたな、けしからん娘っ。