瑠璃一味のお戯れな学園生活
その頃、天神地区にある喫茶店『brown』。

「り、りゅーちゃん、これ…」

これでもかってくらい赤面しためのうが、龍之介に風呂敷包みの浴衣を渡す。

黒に白の蜻蛉の柄の浴衣。

「おぉ、粋じゃねぇか。どしたんだこの浴衣」

「か、母様がりゅーちゃんにって…」

「おぉ、奥方がなぁ。よろしく伝えといてくれ」

その浴衣に合わせるように、薄藤に白の撫子の花柄の浴衣を準備してもらっためのうの真意を、龍之介は知らない。

「鬼龍…お前にもあるぞ…」

そう言って風呂敷包みを鬼龍に渡すのは瑠璃。

こちらは赤に金の牡丹の柄。

母親である龍娘も、赤のチャイナドレスを好んで着用する。

流石奥方、この母娘のパーソナルカラーが赤である事をよくわかっている。

「わわわわ、私に浴衣アルか…」

ぼぼぼぼ…と見る見るうちに赤面する鬼龍。

「チャイナドレスと違って、浴衣は脚線美を強調するもんじゃねぇからな。瑠璃の前で生足太ももとか出すなよ?鬼龍」

霸龍闘がニシシと笑う。

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