瑠璃一味のお戯れな学園生活
「そこでチラシをもらって…瑠璃一味の皆さんが屋台を出店するって聞いたから…」

奏多は、ポッと頬を赤らめる。

「もしかしたら…孔雀君に逢えるかもと思って…来ちゃった…」

くぉおぉぉおぉりゃメンコイ!

ぶちかわええぞ、この綺麗なおねいさん!

「くー君くー君!いつの間にこのおねいさんとそんな関係にっ?」

「孔雀お前っ…不純異性交遊はこの兄が許さんぞっ」

めのうと瑠璃も狼狽するが。

「何言ってんの、奏多さんは仲のいい友達だよ。ね?」

そう言って、瑠璃一味には見えない死角で、さり気なく奏多の腰に手を回す孔雀。

「そうだよね…?」

孔雀が囁くように言うと。

「は、はいぃっ…」

上気した表情で、奏多はコクコク頷く。

孔雀っ、恐ろしい子っ。

「そうだ、奏多さん、何か料理は出来る?」

問い掛ける孔雀。

「え…料理っていうか…家でコーヒーを淹れて飲むのは趣味ですけど…」

「へぇ、コーヒー?」

咲花が興味津々で訊ねる。

「はい。細か過ぎても粗過ぎても駄目…コーヒーは一つの科学なんです」

そう言ってコーヒーミルを回す動作をして見せる奏多。

なかなかの本格派のようだ。

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