瑠璃一味のお戯れな学園生活
「……」

孔雀の言葉に返事する事なく、翡翠はるりるり亭屋台の中を見る。

「…調理しているのは龍娘の娘と阿呆の子の娘か」

既にその段階で気に入らんと言わんばかりの翡翠。

更に、スン…と鼻を鳴らす。

中華料理の香り。

中華と言えば、翡翠は嫁の麻婆豆腐でいい印象を持っていない事で有名である。

「……」

クルリと踵を返す翡翠であったが。

「お待ち下さい、父上」

瑠璃が屋台から出て来て、翡翠の背に呼び掛ける。

「どうです?たまには趣向を変えて、未熟者の息子達の料理でも口にされては」

「未熟者と分かっていながら食う馬鹿がいるか」

そんな事を言いつつも。

「まぁ…」

翡翠はドッカと椅子に腰を据えた。

「食ってやらん事もない」

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