瑠璃一味のお戯れな学園生活
器がデカイな…。

シンは、瑠璃の横顔を眩しそうに見る。

フェイレイはタイマントーナメントで瑠璃の父親、翡翠と交えた際、『世が世なら、翡翠は世界を救う勇者だったかもしれない』と評した。

何時の時代に出会おうと瑠璃一味は仲間。

そう言ってのける度量。

瑠璃もまた、そんな勇者の器を持つ男なのかもしれない。

真っ先にそう言ってのけた、この男の器を、シンは悔しく思う。

その台詞を迷わず口に出来る、そんな度量がシンにはまだ足りない。

その度量が備わった時こそ、シンは名実ともに勇者。

剣術だけでも、精霊術だけでもない、勇者の称号に足る男になれるのだろう。

そうすれば…。

「ん?」

隣を歩く野菊も、迷わず『瑠璃一味は何時の時代でも仲間』と確信を持って呟けるのだろう。

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