瑠璃一味のお戯れな学園生活

まぁ、瑠璃一味が心配しても詮無い事だ。

彼らは彼らで天神学園の精神を守るように、ジャックやコートニー達が、倫敦市を楽園へと導いていく。

それは瑠璃一味の役割ではないし、瑠璃一味が手出ししてはいけない。

倫敦市は『彼ら』の楽園となる場所なのだ。

己の力で築いてこその楽園。

瑠璃一味だって、天神学園を他人の手で守ってもらおうとは思わない。

ならば瑠璃一味が、倫敦市に手出しするのは筋違いというもの。

どんな苦難に直面しようと、瑠璃一味は見守るしかない。

倫敦市が、第二の楽園となる事を信じて。

「まぁ」

シンが呟く。

「第二の楽園は俺達の故郷が先で、倫敦市は『第三の』楽園になるかもしれねぇけどな」

「…何番目でもいい…楽園が増えるのはいい事…」

リィがクスッと笑った。