瑠璃一味のお戯れな学園生活
「……」

リィが、顔を背ける。

如何に試合とはいえ、友達が自分の射撃に呻き、苦しむ姿は見ていられない。

慈悲の心と思っていたが、殺傷力の弱い精霊で攻撃するのは、かえって鬼龍を嬲る事になってしまう。

「…もう決めるね…」

リィがヴィオラの銃口を向ける。

放つは最大級の攻撃力を誇る、炎の精霊サラマンダーの弾丸。

傷は深いだろうが、後で責任持って風の精霊の治癒力で回復させる。

だから。

「ごめんね…鬼龍ちゃん…」

「っっ…」

ヨロヨロと立ち上がる鬼龍に向け、リィはトリガーを引く!

発射された炎の弾丸。

これを。

「ふんぬっ!」

鬼龍は体ごと回転させて手に気血を送り硬質化させ、掌打で叩き潰す!

劈掛拳の技、烏龍盤打(うりゅうばんだ)。

とはいえ、生身のままだ。

掌打は炎を掻き消したものの、その代償を負って火傷し、燻る。

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