瑠璃一味のお戯れな学園生活
だが怯む事なく、鬼龍は活歩で間合いを詰めにかかった。

戦術的には何も変わらない。

変わる筈もない。

鬼龍は武道家だ。

距離を詰めなければ技が使えないのだから。

当然、リィはヴィオラを撃つ。

硬気功を発動させる前に、高速詠唱で次々と命中させる。

炎の弾丸、氷の弾丸。

火傷を負い、凍傷を負い、ボロボロになる鬼龍。

しかし止まらない。

どうせ傷つくならば防御は捨てる。

吶喊する事で最小限のダメージに留め、接近戦で逆転を狙う!

恐るべき気迫でリィの懐に入り込んだ鬼龍。

絶好の距離!

「はぁあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

振りかぶった右掌打を、一気に突き出す!

猛虎硬爬山!

が。

「がはっっっっ!」

冷静にこれを見極めたリィは、半回転しながら回避、バックハンドブローを鬼龍の側頭部に叩き込んだ。

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