瑠璃一味のお戯れな学園生活
組み合い、胸倉を摑み合い、それが限界。

もう拳を振るう力が出ない。

だが胸倉は放さない。

額をぶつけ合い、押し合う。

相手の顔もよく見えないほどに、意識は朦朧とする。

しかし放さない。

「ぐぅぅうぅぅっ…」

「ぬぅぅううぅっ…」

フラフラとよろめきながら、押し合い、引き合う。

無様といえば無様な姿。

が、それを笑う者など誰もいない。

何故笑える?

限界まで戦ったこの二人を、何故笑える?

そして限界まで戦ったこの二人に。

「もう、そこまでだ…」

龍娘は優劣などつける事が出来なかった。

「タイマントーナメント決勝戦は、ここまでとする!両者ともにその実力甲乙付け難く、引き分け!両者同時優勝とする!」









二人を責めないてやって頂きたい。

お叱りならば、不肖この理事長が受けます。










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