瑠璃一味のお戯れな学園生活
部屋のドアをノックする音。

「どうぞぉ」

ベッドに横たわったままのシンが言うと。

「こんにちはぁ」

野菊が入ってきた。

「の、野菊!」

驚いて起き上がるシン。

その拍子に、瑠璃から受けた奥義の傷が痛んだ。

「無理しちゃいけないよぉ、寝て寝て」

「あ、ああ…」

言われるままに、シンは横になる。

「み、見舞いに来てくれたのか?」

「んーん」

んーん、とか言っちゃったよ。

「そ、そか…」

そうだよな…結局瑠璃に勝ち切れずに引き分けだもんな…。

詰めの甘い自分を、見舞いに来てくれる筈もない。

そう考えたシンに。

「お見舞いじゃなくて添い寝に来ましたぁ♪」

アンポンタンな事を言い出すアホの子。

「…………は?」

「疲れててずっと寝てるんだって?一人寝は寂しいよね」

そう言って持っていた鞄からパジャマを取り出す野菊。

「何でパジャマッ?」

「だって添い寝だもん、寝る時はパジャマでしょ?」

「ってここで着替えるのかよっ?」

「シン君の隣で着替えようか?」

「いやそうでなくてっ!」

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