瑠璃一味のお戯れな学園生活
再び一週間前に話は戻る。

「はじめまして…僕、高等部3年の音無 久遠といいます…」

「音無…」

その名字を聞いて、すぐに思い当たる。

確か孔雀の彼女の姫カット大学生、奏多の名字が音無だった。

という事は、この青年は奏多の身内?

「奏多なら、孔雀と一緒に向こうにいましたの」

ぶっきらぼうに指差して説明する琴子に。

「あ、いえ、姉ではなくて…あ、いえ、姉がお世話になっています」

順序あべこべに挨拶する久遠。

サラサラの黒髪短髪が、揺れる。

図体の割に、温厚な顔だ。

身長180センチはあるだろうか。

148センチの琴子から見れば、まるで巨人だ、駆逐対象だ。

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