瑠璃一味のお戯れな学園生活
「……」

琴子と久遠のやり取りを見ながら、黒爪は押し黙る。

つまらない。

琴月 琴子は、天神学園でも見所のある女だと思っていた。

かつての琴月 こはくを思わせる、狂気と殺意を孕んだあの気配が、黒爪はたまらなく好きだった。

あの女ならば、上手く丸め込めば『こちら側』につけられる。

裏社会から抜け出して流儀を再建しようなどと腑抜けた事を抜かす琴月にあって、唯一骨のある使い手だと思っていたのに。

「所詮はお前も天神の人間か。下らん女だ」

「お生憎様ですの」

そう言って。

琴子の剣閃が走る!

黒い閃光、同時に黒爪の心臓を貫く切っ先!

『哀歌(エレジー)』

「私は初めからお前なんてノーサンキューですの」

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