瑠璃一味のお戯れな学園生活
「善君、お味噌汁のお出汁は、こんな感じでよかったのかなぁ?」

隣で食事する善に、恐る恐る訊ねる花音。

「ああ、美味い。毎朝毎晩飲んでも飽きぬ味だ。是非ともお願いしたい」

善のお墨付きをもらって、花音満面の笑み。

こんな甘いやり取りが、新居で毎日繰り返されるのである。

いやいやいやいや…(ニヤニヤ)

「ごはん、おいしいの…」

まだお箸が上手に使えないすず、子供用スプーンでご飯を口に運ぶ。

「すずちゃん、お魚も食べないと駄目だよ?」

七星がすずのほっぺに付いたご飯粒をとりながら言う。

「おしゃかな、きらい…」

ちょっと表情を曇らせるすずだが。

「これ、ママが頑張って作ったんだけどなぁ、すずちゃんに食べてほしいなぁ?」

七星が言うと。

「じゃあたべるの」

すずは少しずつ口に運ぶ。

七星流子育て、順調。

< 2,548 / 2,622 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop