瑠璃一味のお戯れな学園生活
「話を戻します」

久遠は話を続ける。

「翡翠先生…いや、翡翠宗主から、刀を打って頂けるとお話がありました」

「らしいですね」

孔雀は微笑む。

「驚きました。父さんが血縁でも何でもない、全くの部外者である久遠先輩の為に、刀を鍛えるように指示するなんて…僕の知っている限り、そんな話は聞いた事がありません」

「必要ないですの」

ハン、と。

琴子が笑う。

「得物ばかり上等でも、久遠は肝心な腕前が伴っていませんの。このデカブツには、竹刀か木刀で充分ですの」

嫌味のつもりで言ったのだが。

「僕もそう思います!だというのに、翡翠宗主は僕みたいな者の為に刀を下さると…身に余る光栄です!」

爽やかに謙虚に声を上げる久遠。

琴子の嫌味が、ちっとも堪えちゃいねぇ。

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