瑠璃一味のお戯れな学園生活
そんな久遠を見ながら、孔雀は思う。

彼は新生琴月流の、導き手のような存在だと。

孔雀のように、流儀を背負って立つ存在ではない。

琴子のように、流儀を陰で支える存在でもない。

しかし剣術の裏も表も知り尽くした二人と違い、久遠は真っ直ぐに琴月流という流儀を吸収する。

何も知らないからこそ、裏の世界だとか、人斬りの剣術だとか、余計な先入観を抱く事なく、琴月流を習得できる。

これから新生琴月流の門戸を叩く者達にとって、久遠こそが彼らの導き手になるのではないか。

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