瑠璃一味のお戯れな学園生活
お菓子と紅茶を雛菊から受け取り、シンは速攻で野菊をベッドに寝かしつける。

大丈夫だと言い張る野菊を、ほぼ強制的に抱き上げてベッドに入らせた。

「何嘘ついてんだよお前、体だって熱いじゃないか」

「だって…」

口元まで掛け布団に潜り込んで、野菊はシュンとなる。

「私が風邪引いたって聞いたら、シン君絶対デートに誘ったせいだって思うもん…そしたらもうデート誘ってくれなくなるもん…」

「…………バッカだなぁ、お前…」

ガシガシと頭を掻くシン。

そんな事心配してたのか。

「風邪引いたのは、お前が薄着してくるからだよ」

「だってシン君が喜ぶかなと思って…」

「……」

いや、そうだけど。

ホットパンツは非常に嬉しいけれど。

「外出デートの時は、もっとぬくぬく着てくればいいからさ…どっかあったかい屋内のデートの時だけでいいんだよ、そういう気遣いは…我慢してまであんなカッコする事ないんだよ」

「じゃあ屋内デートばっかりになっちゃうよ…」

毎回ホットパンツ穿いてくる気か、お前は。

< 2,598 / 2,622 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop