瑠璃一味のお戯れな学園生活

向日葵はリィの名前を聞くなり。

「もっと新しい友達増やすよ！行くよ野菊姉ちゃん秋桜姉ちゃん！」

二人の姉の手を引いて屋上をダッシュで駆け下りていく。

野菊はともかく、何故小学生の秋桜や向日葵が好き勝手に中等部の校舎を出入りしているのか。

流石スペシャルハレンチクオリティ、フリーダムである。

「まっ、待って下さい向日葵ちゃんっ、廊下とか階段は走ったらっ、あぅうぅぅうぅぅっ！」

どうやらいじられツッコミポジションらしい、次女秋桜の悲鳴のみが、残響の如く屋上に響く。

「……」

嵐のように現れて、瞬く間に去っていった三人娘を見送りながら。

「これがこの国の喩えで言う…鉄砲玉…」

リィはポツリと呟いた。