瑠璃一味のお戯れな学園生活
「や、アイヤッ、めのうちゃん違「兄様ぁっ」

校舎中に響くような大きな声で、兄の瑠璃を呼ぶめのう。

「どうした?めのう」

肩に納刀したままの愛刀・柊を担いだ瑠璃が、廊下を歩いてくる。

「~~~~っ」

やっべー、本人ご登場だよ。

鬼龍、耳まで赤くなる。

「お…どうした鬼龍、中等部に何か用事か?」

瑠璃は剣術一筋真面目な漢。

今日がバレンタインデーである事すら知らぬ。

知っていても興味など皆無。

当然、鬼龍の目的など露ほども知らず。

「るるるるるる、るりっ!」

テンパって舞い上がって、台詞が平仮名になっている鬼龍。

< 348 / 2,622 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop