瑠璃一味のお戯れな学園生活
「……」

鬼龍に対して、咲花は無言だった。

「咲花?」

首を傾げる鬼龍。

咲花は言う。

「どうして私の前では、安心して話を出来るんです…?」

俯き加減の咲花。

前髪に隠れたその表情には、薄笑みが窺える。

「私が初等科の子供だからですか?女の子で戦いになんて興味ないと思っているからですか?」

「さ、咲花?」

いつもと違う咲花の様子に、狼狽する鬼龍。

「私だって…紅月狼の血を引く…紅月 十牙の娘ですよ?」

顔を上げた咲花は、確かに笑っていた。

「少し甘いんじゃないですか?鬼龍先輩」

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