瑠璃一味のお戯れな学園生活
花見大会も、日付が変わろうとしていた。

ドンチャン騒ぎを繰り返した生徒達は疲れて眠りにつき、その生徒達に備品の毛布をかけて回っていた教師達もまた酔い潰れて眠ってしまう。

起きているのは、隻眼の剣客のみ。

「……」

無言で一升瓶を傾けて紙コップに酒を注ぎ、グイと呷る。

昼間の生温い風と違い、夜ともなれば春でも夜気を孕んで些か冷たい風が吹く。

自他共に厳しいこの男は、夜風の方が好きだった。

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