瑠璃一味のお戯れな学園生活
「まぁまぁ、もうちょっとだからさ」

めのうが野菊の手を引っ張る。

「むー…めのうちんがそう言うなら…」

渋々了承する野菊。

と。

「ん」

孔雀が野菊の目の前にしゃがみ込む。

「?何、孔雀君」

「オンブしてあげる」

何食わぬ顔で言う孔雀。

「え゛」

野菊が目を丸くする。

「い、いいよ、孔雀君重たくなるじゃん」

「平気、僕はよく鍛えてるし、これも鍛錬になる」

しかし、初等部である咲花やシルヴィでさえ自分の足で歩いているのに、中等部の野菊がオンブしてもらうというのは…。

「だ、大丈夫、もう我儘言わないからさっ」

「そう…?」

野菊の言葉に、孔雀は立ち上がった。

< 677 / 2,622 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop