瑠璃一味のお戯れな学園生活

路地裏。

「いぎぎぎぎっ…！」

倒れたまま頭を踏みつけられ、霸龍闘が呻く。

その場に立って一歩も動かぬまま、黒爪は鬼龍の白打をあしらっていた。

左右の拳を連打しているというのに、黒爪は一歩も退かない。

せめて体勢を崩させる事ができれば、霸龍闘を救う事が出来るのに。

「くっ！」

一旦距離を置き、呼吸を整える鬼龍。

「何だ、もう引き出しを開け尽くしたか？」

霸龍闘の頭を踏みつけたまま、腕組みして薄く笑う黒爪。

「早川 鬼龍…あの完璧超人と呼ばれる龍娘の血を一番濃く受け継いだ子だと思っていたが…『過大評価だったようだな』」

「っ…愚弄するなっ！」

活歩で地を蹴り、瞬時に間合いを侵略しての猛虎硬爬山！

しかし。

「ボクシングで言う…」

黒爪は鬼龍の出足を蹴って進攻を止め。

「テレフォンパンチという奴だな」

蟷螂手で顎をかち上げる！