瑠璃一味のお戯れな学園生活
その場でグルンと一回転する鬼龍の体。

とても人間の打撃力とは思えない。

受身も取れないまま、鬼龍は叩きつけられる。

「逃げろっ…鬼龍っ…!」

喉から声を絞り出して、霸龍闘が叫ぶ。

「老師か…瑠璃の父上か…武闘派教師陣の誰か呼んで来いっ…」

「ほほぅ、それは賢明だ」

更に体重をかけ、霸龍闘の頭を踏み締める黒爪。

「困った時は先生に相談するといい…『お前達では俺には敵わない』」

嘲笑の色を浮かべて語る黒爪に、霸龍闘は涙すら浮かべて歯噛みする。

苦痛でも恐怖でもない。

悔しさからの涙。

あの負けず嫌いの霸龍闘が、涙まで浮かべて他人の助けを求めている。

自分の為ではない。

鬼龍を助ける為に。

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