瑠璃一味のお戯れな学園生活
「いやぁ、遂にめのうちんにも春が来たんだねぇ」

「うん?」

首を傾げるめのう。

「だってさぁ」

うぷぷと笑う野菊。

「あんなに熱烈にチューされたんだもんねぇ。そりゃあコロリと恋に落ちても仕方ないよ、うんうん」

「な゛…」

赤くなったり青くなったり。

目まぐるしく変わるめのうの顔色。

「何、そうなのかめのう」

瑠璃が思わず身を乗り出す。

善と花音の恋路ばかりに興味津々で、自らの色恋沙汰は全くなし。

まぁ年頃の娘としてはよくあるお節介焼きだが、兄としては些か心配していたのだ。

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