瑠璃一味のお戯れな学園生活
振り向く龍之介。

立っていたのは瑠璃と孔雀だった。

二人の背後には、少し隠れるようにしてめのうもいる。

「よぉめのう、昨日は悪かったな。怪我はなかったか?」

気軽に声をかける龍之介に、顔を背けるめのう。

「丹下 龍之介」

瑠璃が彼の名を呼ぶ。

「めのうももう高校生だ。子供じゃあるまいし、わざわざ妹の交友関係にまで、兄が口出しする筋でもない。だが…」

父には劣るものの、そろそろその片鱗を見せ始めた邪眼でギロリと睨む瑠璃。

「こうもめのうがやられっ放しというのは、ちと見過ごせん」

< 832 / 2,622 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop