瑠璃一味のお戯れな学園生活
朝の爽やかな空気が、見る見るうちにピリピリと緊張したものに変わる。

周囲を歩いていた生徒達は、巻き込まれまいと遠巻きにこの光景を見守る。

いわゆるヤンキー達でさえ、つとめて関わり合いを避けようとする。

天神学園で生きる者ならば誰もが知っている。

『瑠璃一味…特に夕城三兄妹には手を出すな』

龍之介はその禁忌に転校早々触れてしまったのである。

「悪いけど、どっちも選べないっていうのは無しだよ」

「始業時間も迫っている。早々に選べ」

口々に言う孔雀と瑠璃。

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