瑠璃一味のお戯れな学園生活
眉間に皺を刻んだ厳めしい表情で二人を見ていた龍之介。

その口が。

「それじゃあ…」

瑠璃と孔雀、どちらかの名を告げようとしていた時だった。

「何をしている、貴様ら」

穏やかな、しかしドスの効いた声が割って入ってきた。

振り向く夕城三兄妹、そして龍之介。

「天下の往来のど真ん中で、何を睨み合っている。さっさと学園に行かんか」

そう言って下駄を鳴らして歩いてきたのは、隻眼の大柄な剣豪。

愛刀川蝉を携えた夕城流現宗主、夕城 翡翠その人だった。

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