瑠璃一味のお戯れな学園生活
「ほぅ」

翡翠、唸る。

「お前もなかなかに感心な事を言うようになったな、孔雀。この父の手を煩わせまいという考え、気に入った。ならば」

さっさと踵を返し、翡翠はこはくの肩を抱いて歩き出す。

「明日からの黄金週間、この道場は貴様ら兄妹と丹下 龍之介に貸し与えよう。黄金週間の間、しっかりと修行を続けて有意義な日々を過ごすがよい」

夫婦水入らずで道場を出ていく夕城夫妻。

扉を閉じる直前。

「……」

こはくが微かに目を細めて孔雀を見た。

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