瑠璃一味のお戯れな学園生活
そうやって小一時間ほど鬼ごっこを続けただろうか。

「はぁーっ、疲れただぁっ」

ようやく元気いっぱいなシルヴィと咲花も休憩しようかという考えになったらしい。

校庭の隅っこに座り込んで、ハァハァと息を荒げる。

「やれやれ、結局俺が鬼のままで終了かよ」

龍之介も地面に直接座って、ズボンが汚れるのも厭わない。

「あははははっ、龍之介、ノロマ~」

「ノロマ~」

シルヴィに倣って、咲花も繰り返す。

「何だとう?」

口調こそ荒っぽいが、年下の言う事だ。

龍之介も本気で怒ったりはしない。

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