瑠璃一味のお戯れな学園生活
愛剣アストレイアを携えたまま、暗闇の中を歩くシン。

その足は学園の敷地から出て、近くの自動販売機へ。

街灯すらない真っ暗な中で、自動販売機の光は妙に際立って見えた。

この季節になると、その光に誘われて様々なものが集まって来る。

羽虫、不良の少年少女、酔っ払いのサラリーマン、そして。

「おぉぉおぉ…?」

明らかに『人でなきもの』まで。

黒く揺らめく影のような存在が、自動販売機の前で揺蕩っていた。

それは徐々に輪郭をもち。

「何だおのれは…」

黒装束に白仮面の人間の姿となる。

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