悪魔なのは…
「俺の名前はラルクだよ。そして、こっちのがラグノ。それから、あっちにいる子がヒナノって言うんだ」
「三雲 達輝です。よろしくお願いします」
右手を差し出され、握手を交わした。
そして、ニコリと笑顔を向ける彼に、達輝は親しみを覚えた。
ラルクは、ソファから立ち上がると、戸棚へと向かった。そして、扉を開け、ファイルを一冊取り出すと、その中から一枚の紙を抜いた。次に、引き出しを開け、中からペンと丸くて黒い入れ物を取り出した…恐らく、朱肉である。
それらを手にし、再びソファのところに戻ってきた。そして、真ん中にあるテーブルに載せた。
「それで、一宮さんからの説明は?もう特に無しでいいのかな?」
「私が、現時点で出来る説明は既にし終えてるよ」
「そっか。それじゃ、早速契約に入ろう」
ラルクは、ゴホンと咳払いを一つした。
「三雲くん、君は契約を結ぶことになる。その内容を伝えよう。先ず、ここで知ったことは他では他言無用だ。ただし、ここで契約を結んだことのある者はその限りではない。それは、ここに現在所属する者から、既に辞めた者も含まれる」
「え?辞めた人とも話していいんですか?」
「構わないよ。何故なら、この契約はここを辞めたとしても、継続される契約だからだ。辞めた者でも、決して他言してはならない」
「…公務員の守秘義務、と同等と思っていいんですか?」
「いや、それよりもさらに厳しいな」
「法律で裁かれはしねーけどな」
ラグノが口を挟んだ。
その台詞に、達輝は眉を寄せた。
「三雲 達輝です。よろしくお願いします」
右手を差し出され、握手を交わした。
そして、ニコリと笑顔を向ける彼に、達輝は親しみを覚えた。
ラルクは、ソファから立ち上がると、戸棚へと向かった。そして、扉を開け、ファイルを一冊取り出すと、その中から一枚の紙を抜いた。次に、引き出しを開け、中からペンと丸くて黒い入れ物を取り出した…恐らく、朱肉である。
それらを手にし、再びソファのところに戻ってきた。そして、真ん中にあるテーブルに載せた。
「それで、一宮さんからの説明は?もう特に無しでいいのかな?」
「私が、現時点で出来る説明は既にし終えてるよ」
「そっか。それじゃ、早速契約に入ろう」
ラルクは、ゴホンと咳払いを一つした。
「三雲くん、君は契約を結ぶことになる。その内容を伝えよう。先ず、ここで知ったことは他では他言無用だ。ただし、ここで契約を結んだことのある者はその限りではない。それは、ここに現在所属する者から、既に辞めた者も含まれる」
「え?辞めた人とも話していいんですか?」
「構わないよ。何故なら、この契約はここを辞めたとしても、継続される契約だからだ。辞めた者でも、決して他言してはならない」
「…公務員の守秘義務、と同等と思っていいんですか?」
「いや、それよりもさらに厳しいな」
「法律で裁かれはしねーけどな」
ラグノが口を挟んだ。
その台詞に、達輝は眉を寄せた。