悪魔なのは…
昼食の時間になると、見計らったかのように、着信音が鳴った。
先程、番号を交換したばかりの一宮である。
「はい、もしもし」
『もしもし、私だがね…駅前のブラウンという喫茶店は知ってるかい?』
「ブラウン…いや、残念ながら知らないですね。何処らへんでしょうか?」
『そうだな…では、駅前の広場の時計台は知ってるかね?』
「えぇ、もちろん」
『では、そこで落ち合おう』
「はい、分かりました」
ピッというボタン音がして、通話が切れた。
その電話を聞いていた先輩である高木が、ニヤリと笑みを浮かべた。
「何だ、三雲、お前デートか?」
「恋人相手に敬語なんて使いませんよ」
「そりゃそうだ」
ケラケラと笑う高木に、達輝も笑った。
だが、すぐに顔を引き締めた高木に、達輝も笑いを収めた。
「あぁ、そういえばお前、近藤と知り合いなのか?」
「近藤?」
「近藤 由美。…特殊班に所属してる」
台詞の後半は、声をひそめて話す高木に、自然と声を同じようにひそめた。
「近藤 由美でしたら、警察学校の同期ですから、見知ってはいます。けど、特殊班ですか?」
「そうだ、聞いたことあるか?」
「いえ、初耳ですね。それって一体どんな部署なんですか?」
「それは…っと、三雲、待ち合わせてるんじゃないのか?その話ならまた今度教えてやるよ」
「…そうですね。それでは、また後で教えて下さい」
自分から話を振ってきて、自分から終わらせたような形になったものの、確かに一宮を待たせるわけにもいかないため、大人しく話を終わらせた。
先程、番号を交換したばかりの一宮である。
「はい、もしもし」
『もしもし、私だがね…駅前のブラウンという喫茶店は知ってるかい?』
「ブラウン…いや、残念ながら知らないですね。何処らへんでしょうか?」
『そうだな…では、駅前の広場の時計台は知ってるかね?』
「えぇ、もちろん」
『では、そこで落ち合おう』
「はい、分かりました」
ピッというボタン音がして、通話が切れた。
その電話を聞いていた先輩である高木が、ニヤリと笑みを浮かべた。
「何だ、三雲、お前デートか?」
「恋人相手に敬語なんて使いませんよ」
「そりゃそうだ」
ケラケラと笑う高木に、達輝も笑った。
だが、すぐに顔を引き締めた高木に、達輝も笑いを収めた。
「あぁ、そういえばお前、近藤と知り合いなのか?」
「近藤?」
「近藤 由美。…特殊班に所属してる」
台詞の後半は、声をひそめて話す高木に、自然と声を同じようにひそめた。
「近藤 由美でしたら、警察学校の同期ですから、見知ってはいます。けど、特殊班ですか?」
「そうだ、聞いたことあるか?」
「いえ、初耳ですね。それって一体どんな部署なんですか?」
「それは…っと、三雲、待ち合わせてるんじゃないのか?その話ならまた今度教えてやるよ」
「…そうですね。それでは、また後で教えて下さい」
自分から話を振ってきて、自分から終わらせたような形になったものの、確かに一宮を待たせるわけにもいかないため、大人しく話を終わらせた。