中学生の平凡な恋事情
『んで、ここにⅹを代入して…』
いつもの数学の授業なら絵を描いて
小説のネタ書いて…
なのにこいつがいて書けない!
だからといってまともに授業聞いていれば
何言ってんか分かんない
別に頭が悪いわけじゃない
成績4はとってるし、ただ数学なんてテスト前に
勉強するくらい
『じゃ、問1といてみろー』
分かんないんだけど…
「なに固まってんの」
「ひっ!」
どーも解けずに固まっている私を見て
不思議に思ったらしい
「変な声…」
佑斗は笑いをこらえている
「別に…」
ごまかそうと顔をそらす
「…どこが分かんないの??」
「は??」
今なんて…
「いや、え、じゃなくて、
どこが分かんないのって」
「えぇっと…こ、ここだけど…」
「あぁ、ここ?」