中学生の平凡な恋事情
『なに、これクラスに運ぶの?』
「あ、うん」
『ふーん………貸して』
「えぇ?!いや、いい!!」
『え………別にいいよ……
貸せよ、ふらついてんだから』
ふらついてるのは知ってる
確かに分かってる
けど、自分で持てるし!!
『あ』
「え?」
いきなり佑斗は右を指差した
なんだろって思ってつい、見てしまった
『よっと』
「あー!!」
よそ見した瞬間ひょいっと数学のワークを
持ち上げられてしまった
「いいよ!私運ぶから!!」
『…………』
無視かい……