あぁ、愛しの執事様
龍太が知っていて私が知らなかったのが腑に落ちない。

「バスケ部の先輩に聞いてたんだよ、それにかなり目立つ二人じゃん!みんな知ってるし!」

どうやら知らなかったのは私だけ…らしい。

そう言えば、入学初日から誰かしらが『王子』と口にしているのを耳にした気がする。

興味がなかった私は、完全にスルー。

目の前の二人は完全に呆れ顔だし…

「そんなことよりさぁ…」

何かくやしいので違う話題で誤魔化しだした私。

そう、別に知っても知らなくても私には関わり合いがないのだから…
< 20 / 50 >

この作品をシェア

pagetop