あぁ、愛しの執事様
「とにかく私、行ってきます!」

この人と話しててもらちがあかない。

私は、出口に向かって足早に歩き出した。

「よろしくな〜」

後ろから気の抜ける声をかける鈴木先生を無視しながら職員室を後にした。

確か、図書室って、北棟の一番奥だったはず。

本館から人気の少ない北棟を目指す。

北棟は普段ほとんど使われてないらしいから少し埃っぽい。

今まで一度も行ったことない図書室。

戸の前に立ち深呼吸を一つして、ドアに手をかけた。
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