あぁ、愛しの執事様
――ガラッ

開こうとしたドアが開かれ、私は一歩下がった。

「1年5組の人?」

目の前に現れた人物が明らかに機嫌の悪い声で問う。

「はっはい、そうです!」

あれ、どこかで聞いたことある声…

疑問符を頭に飛ばしながら私は勢いよく顔を上げた。

そして、目の前の人物と目が合う。

その瞬間、私は石のように固まってしまった。

だって目の前に居るのは朝から話題の人物、『執事様』だったから。
< 25 / 50 >

この作品をシェア

pagetop