わけあり彼女
「夏樹ちゃんね! それで、あの……イヤだったら答えなくていいんだけど。
夏樹ちゃん……なにがあったの?? 裕也に聞いた話だと、道で倒れたって……」
「それ……は、熱があって……その……」
なんとか誤魔化さないと!!
だって……言えるようなことじゃないんだもの。ホントの理由。
「ううん、それは知ってるわ。熱高くて、ずっとうなされてたもの。でも、なにがなんでも、いちど夏樹ちゃんのご両親に連絡しないと……」
「……っ!! それだけはやめて!!」
言葉が、勝手に出た。