Fragile
ぼんやりしながら歩いていると、見知らぬ男子高校生の背中にぶつかった
「あっ…ごめんなさい。」
慌てて謝ると、男子高校生が私の方を振り返った
その瞬間、私の中に衝撃が走った
彼は私を不思議そうに見つめていた
無理もない、そのときの私は口を開けたまま、彼の顔を見つめていたのだから
私は自分の中の気持ちを整理しようとした
しかし、頭が混乱してわけがわからない
「あの…何か?」
呆然としている私を見かねた彼が口を開く
「いいえ、何でもないんです。」
私はなんとか声を振り絞って、駆け足でその場から立ち去った