二人が出会えた奇跡


恋歌side


一人で泣いていた。

優の事を思い出して、公園のベンチで。

『なぁ、あんた泣いてんの?』

『…だれ?』

『んー?別に、』

『…あっちいって』

『ん?やだ。』

『なんでよ…っ』

『ぎゅーってしてあげる』

そういいながらあたしを抱きしめてきた

『俺、大野 青空。ヨロシク、明日から南高校、二年三組の担任やんの』

は、?

まって、南高校の二年三組ってあたしのクラスなんだけど

『…ぅちの、くらす?』

『ははっまじ?こーゆうの運命だよな?』

『知りません。』

それに、今日はもっと気が済むでなくの

今日は…今日は…

優と別れた日だから。

『…彼氏にふられた?』

『数年前にね』

『はっ!?何年も引きずってんの?』

『うるさい!…っ、あっちいって…っ』

『ごめんごめん。』


なんでよ。涙でないじゃん

泣きたいのに

叫びたいのに

なんで、こんなにドキドキしてんの?

いみわかんないよ。

あんた、明日から先生でしょ?

…ない、コイツに恋なんて

…絶対………ないし……


誓ったんだから。


綺麗な、青空に。

…コイツあおって名前だよね?

『あおってどーかくんですか?』

『青空ってかく』


うえ、マジかよ。
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