君想歌
表情を変えることなく
躊躇う様子も和泉は見せない。

そんな和泉に負けじと土方は
冷静を保ち差し込む。


沖田にいたっては遊びを
楽しむかのように始終笑みを
浮かべている。


そして最後の三本になり
三人の睨みあいが始まる。


「俺がやる!!」


ぐさっと差し込んだその瞬間。


ぽーんと上の人形が飛び出す。



「ぎょわぁぁぁぁお!!」




「「あっははははは!!」」


驚き後ろに引っくり返った
土方を腹を抱えて大爆笑する。


「あれ?土方……気絶してる」


「え?」


ぽーんと人形と共に意識まで
飛ばしてしまった土方。



静かに二人は頷くと部屋を
後にした。



枕元に遊び道具を置いて。



< 173 / 633 >

この作品をシェア

pagetop