君想歌
辺りに空いた銚子が幾らか
転がり、和泉の手が止まる。
胡座をかいた膝の上に乗せた
和泉の身体が、ふにゃりと
前に崩れる。
「わっ!!」
「……相当飲んだな」
最早疑問系でも無い土方の声。
「もう寝るぞ」
膳に突っ込みかけた和泉を
片手で受け止めた土方は
上座に戻っていく。
沖田は安堵して大きく息をつき
膝の上に和泉の頭を乗せた。
酒のせいで染まった頬と
上がった体温を着物越しに
感じ鼓動が速くなる。
あぁ。
おかしくなりそうです。
こんなにも近くにあるのに。
他の男を好いているのが
気に食わない。
嫉妬だって分かってます。
でも僕の方が一緒に居た時間は
長いのに、何で?
そんな疑問は日々大きく
なるだけなんです。
.
転がり、和泉の手が止まる。
胡座をかいた膝の上に乗せた
和泉の身体が、ふにゃりと
前に崩れる。
「わっ!!」
「……相当飲んだな」
最早疑問系でも無い土方の声。
「もう寝るぞ」
膳に突っ込みかけた和泉を
片手で受け止めた土方は
上座に戻っていく。
沖田は安堵して大きく息をつき
膝の上に和泉の頭を乗せた。
酒のせいで染まった頬と
上がった体温を着物越しに
感じ鼓動が速くなる。
あぁ。
おかしくなりそうです。
こんなにも近くにあるのに。
他の男を好いているのが
気に食わない。
嫉妬だって分かってます。
でも僕の方が一緒に居た時間は
長いのに、何で?
そんな疑問は日々大きく
なるだけなんです。
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